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展示会やショールームでは、大型の産業用装置をそのまま持ち込んで説明することが難しい場面が少なくありません。そうした場面で、実機の構造や動作を直感的に伝える手段として有効なのがミニチュア模型です。
本事例では、大型ワークにも対応する産業用CTスキャナphoenix v|tome|x C450をモチーフに、展示・営業向けの模型を製作しました。外観や比率を忠実に再現するだけでなく、ボタン操作で扉が開閉し、内部照明やX線照射表示のランプまで動作する、来場者が実機の稼働サイクルを体感できる仕様としています。
全体を約21パーツに分割して製作実機の動きを再現するインタラクティブ機構
本模型の最大の特徴は、外観の再現性と実機挙動の再現を両立させた点にあります。搭載したボタンを押すと扉が自動で開閉し、装置の稼働サイクルを模型上で再現します。扉が開いている状態では内部が照明で明るく照らされ、ワークの搬入・搬出の様子を表現。扉が閉じている状態では、X線照射中を示す赤色のランプが点滅し、実機稼働時のリアルな雰囲気を演出します。
制御にはマイコンボードのArduino Nanoを採用しました。扉の開閉にはサーボモータ、内部照明やX線照射表示にはLEDを用い、それぞれをArduinoで制御することで、コンパクトな筐体内に安定した動作機構を収めています。機構を組み込む前提の設計と造形
模型は、実機の外観写真・仕様書・実測寸法をもとに3DCAD データを作成しました。単なる縮尺コピーではなく、扉の可動部や内部照明のスペース、電装部品を収める構造まで、機構の組み込みを前提とした設計としています。
造形には光造形(SLA)と熱溶融積層造形(FDM)の2種類の3Dプリント技術を組み合わせました。
パネル面のわずかな段差や装置内の細かなディテールまで再現できるよう、パーツごとに適した造形方式を使い分けています。造形後はサポート除去に加えてパテ埋めと研磨で表面を整えたうえで塗装工程へ進め、実機と同じカラーリングはもちろん、金属パーツの光沢感や樹脂パネルのマット感といった部位ごとの質感の違いまで作り込みました。
最後にArduino Nano・サーボモータ・LEDなどの電装部品を筐体内に組み込み、扉の開閉スピードや点滅のタイミングを調整。動作テストを繰り返し、実機の挙動を自然に再現できる状態に仕上げてから最終組立を行っています。
塗装で表現しきれない注意表示などはデカールで表現しています。
展示・営業を支えるツールとして
JMCでは、装置メーカー様の展示・営業活動を支えるツールとして、単なる形状再現にとどまらない付加価値を持たせた模型製作にも幅広く対応しています。実機を持ち込めない現場でのPRツールや、内部構造・動作を見せる展示模型をご検討の際は、写真や図面、カタログなどの資料をもとにした3Dモデリングから製作まで承りますので、お気軽にご相談ください。
産業用X線CTスキャナ模型