CTスキャンによる実物の3Dデータ化

CTスキャンによる実物の3Dデータ化

光学スキャンでは取得困難なアンダー形状を、CTスキャンで短時間に取得します。

グラフィック系のモデリングツールの中には、極めて直感的な操作で簡単に3Dデータを作成できるものがあります。フィギュアや美術品などを3Dデータ化したい場合、そういったツールを利用して再度モデリングすることがあります。しかし、直感的な操作は数値化することができず、形状を完全に再現することは出来ません。そのため写真やレーザー光による3Dスキャンで測定することが考えられますが、精度が不足していたり、アンダー形状を捉えることができないなどのデメリットがあります。

工法概要

使用装置 Phoenix nanotom m、Phoenix v|tome|x C450
リードタイム 2日~8日

JMCのソリューション

  • 産業用CTによって短時間で3Dスキャン

    こうした実物の3Dデータ化に対し、当社ではX線CTによる測定を提案することがあります。X線CTであれば、複雑に入り組んだ形状や、アンダー形状を多く含む対象であっても、1度のスキャンで正確に3Dデータ化することが可能です。特に当社で保有するナノフォーカスCTで測定可能な材質及びワークサイズであれば、測定誤差0.01mmを目安とする極めて高精度での3Dデータ作成が行えます。スキャンデータにはノイズなどが含まれるため、若干のレタッチは必要になりますが、こうした技術を活用することでモデラーの負担を大幅に軽減することが可能になります。

    実物(アカテガニの標本)

    実物(アカテガニの標本)

    3Dデータ

    3Dデータ

  • スキャンデータの活用

    JMCでは3Dプリンター出力で得られたノウハウをもとに、CTスキャンによって得られた3Dデータとお客様からお預かりした設計データを比較照合し、その誤差を検出するサービスも行っています。CTスキャンであれば製品の内側まで正確にデータ化することができるため、パイプの内側の形状や、コネクタ端子の歪みなどにおいても、分解せずに定量的に評価することが可能です。また評価結果は、形状の差異を可視化したカラーマップや断面図など、お客様のご要望に応じてレポートとして提出しています。

    実物(アルミ鋳物)

    実物(アルミ鋳物)

    測定した3Dデータと設計データの比較

    測定した3Dデータと設計データの比較