光造形を学ぶ
-小量産ならDLP-

光造形を学ぶ -小量産ならDLP-

DLP(Digital Light Processing)は、近年新たに登場した光造形技術の一つで、光硬化性樹脂を使用して3Dモデルを造形します。DLP技術の最大の特徴は、デジタルプロジェクターを使用して、1層全体を一度に硬化させることができる点です。これにより、造形速度が格段に向上し、特に大量生産やスピードを重視する用途で活躍しています。SLA技術が「線」で硬化させるのに対して、DLPは「面」で硬化させるため、速度面での利点が顕著です。

長所

光源の低電力長寿命

LCD方式よりも低電力で光源の寿命が長いので、同じものを繰り返し造形する量産に向いています。

光源の低電力長寿命

造形スピード

DLPもLCDも同じ面露光の造形方式ですが、DLPの方が光の透過率が良くその分樹脂の硬化が早いので、造形スピードを速くすることができます。

造形スピード

短所

解像度・造形サイズ

DLP方式は、LCD方式と比べると光源の解像度が低くなる傾向があります。特に、プロジェクターの光源を大きくすると、光が広がりやすく、歪みが生じる可能性が高くなります。このため、DLP方式では造形サイズを大きくするのが難しいという課題があります。

強めのサポートが必要

逆さまに造形されるDLP造形には、モデルを支えるための強めのサポート材が必要です。これにより、造形後にサポート材の取り外しや、表面の仕上げが必要になる場合があります。造形前のデータ処理においてもサポート材の配置や調整が重要です。重力に負けない程度のサポートをつける必要があります。

強めのサポートが必要